一子相伝 400年受け継がれるランジャ酒

越前朝倉氏の繁栄 一乗谷

戦国時代、越前国に100年の栄華を誇った朝倉氏。もとは、但馬国出身だった孝景が南北朝時代に越前国に入り、応仁の乱を経て、越前国を収めるようになったとされています。

一乗谷に重臣を集住させることや、能力による登用、国内の人材を育成することの大切さを説いて、歴代この教えを守り通したことで発展と安定につながってといわれています。

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若狭町からは車で1時間30分ほど、ちょっとしたドライブ先として外せないエリアです。

天正元年に織田信長に滅ぼされてしまいますが、その遺構はいまも残り、さまざまな生活の知恵や工夫の跡をリアルに見ることができる場所で関心が途切れません。

朝倉氏に庇護された健康酒 蘭麝酒

朝倉家ゆかりの健康酒として現在に伝えられているお酒が蘭麝酒。日本各地には古くから伝わる伝統薬酒があり、蘭麝酒も長い歴史を通して守られてきた伝統薬酒の一つとされています。

その製造元を訪問してみました。

一乗谷すぐそばに、しっとりと佇む緑に囲まれた伝統的な日本家屋で、伝統を受け継ぎながら製造を続けていらっしゃいます。朝倉氏に健康増進と氏族繁栄の滋潤の霊酒として珍重されたようで、レシピも変わらず、400年の変わらぬ味と風味を今に伝えてくださっています。

聖武天皇が愛用されたとして伝わる名香「蘭奢待(ランジャタイ)」に因み、「蘭麝酒」と名付けられたそうです。蘭麝とは、蘭の花と麝香との香りで、甘く優美でやわらかく包み込まれるような高貴さがあります。

実際、原材料となるうちの2種の香木を拝見しましたが、十年近く経ってもその香りは途絶えることなく、その力強さにもまた驚かされます。

自家製糯米で作った米麹をたっぷり使ったもち米酒(=本みりん)に、十数種類の生薬を漬け込んで琥珀色のお酒へと熟成させます。薬酒とはいえ、その香りは想像を超える柔らかさがあります。一子相伝とあって、その希少性と、四百年を超える歴史は参入障壁が高く、まさにここにしかない逸品です。

原材料にはシナモン(桂皮)も含まれることから、インスピレーションが湧き、牛乳と合わせるとチャイに少し近づくような、牛乳が一気にカフェに出てくるようなオシャレな飲み物へと変身します。

今回購入させていただいたのは一升瓶。価格は¥6,600と、製造工程と材料、手間暇を考えると思わず安い!と唸ってしまいました。蘭麝酒は小さな小さなカップに20cc1杯で十分な濃度です。健康維持に連日飲んでも90日分はあります。

しかも、常温保存が可能で、開封後も一年はもつ、と教えてくださいました。

これなら間違いなく「買い」です。

まとめ

福井県一乗谷で製造されている、一子相伝の蘭麝酒をご紹介しました。

越前朝倉氏に大切にされ続け、四百年にもわたる長い歴史のなかで愛され続けた薬酒です。

朝倉氏遺跡を訪ねる際には立ち寄り、購入したい銘品の一つです。

若狭町からは少し距離はありますが、希少性と期待効用からまた買いに行きたくなります。

Today is the first day of the rest of my life.

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