柿はお好きですか?
晩秋から初冬にかけて市場には柿が並び、鮮やかな柿色が秋の深まりを感じさせてくれる旬の果物です。
この柿、さまざまな品種がありますね。
和歌山に住んでいた時は、糖度の高くて果肉が黒味がかる紀の川柿を特に好んで食べていました。
今思えば、その紀の川柿を食べたことを境にして、柿が好きになったように記憶しています。
柿の甘さ
柿は独特の甘さがありませんか?
角のない甘さというのでしょうか。しばらく口の中に甘さを保ってくれているような感じです。
柿の甘味成分は7割から8割がショ糖で、残りがブドウ糖と果糖です。
ショ糖は他の糖分に比べて自然な甘さで、甘味が舌に持続します。このショ糖がその柿らしさを演出しているのでしょうか。
子供の頃はこの柿の甘さがどうにも苦手でした。食べた瞬間にまどろっこしい甘さを感じてしまい、私には当時それこそ苦手だったコンペイトウを口に入れた時のような、身悶えてしまうような甘さ、です。
それが、30代後半あたりから柿の美味しさに気づいた気がします。この独特の甘さの虜になったのです。
柿にも個体差あり
とはいえ、いつも適度な甘さの柿に出会うばかりではありません。
富有柿は、果肉がやわらかくて果汁が多く、とてもジューシーでフルーティと聞くので、期待して購入してみれば、シャキシャキで甘さも感じにくい時も。一方で、次郎柿は、食感は「シャキッ!」っとした歯ごたえがあり、この食感が次郎柿の醍醐味とされ、果汁は少なく噛めば噛むほど甘味が増すのが特徴、と聞いて敬遠していたのに、試してみたらプリっとした果肉でジューシー!
いつも野菜や果物を買いに行く道の駅あどがわで購入する次郎柿。果肉は緻密で甘さも優しく舌触りもいい。
結局いつも思うのは、生産者さんによって、その柿をどう育てたかが出てくるような気がします。
私が気に入っているこちらの生産者さんは有機肥料と最小限の農薬で育ててくださっているおかげか、この説明書におあるとおり、とんでもなく肉質がいい。そして富有柿よりも甘い!
12月初旬も終えてしまうと柿もシーズンオフへ。また来年が楽しみになる素敵な柿です。
まとめ
滋賀県高島市マキノ町産の次郎柿をご紹介しました。
柿の紹介を見ていても、富有柿が甘くて肉質がよく、ジューシーかつフルーティとありますが、生産者さんによってはそれも該当しないものもよく見られ、むしろ、シャキッとと言われる次郎柿の方が糖度も肉質もいいものがあります。
生産者さんの柿を育てる気持ちなどを汲み取るのか、出来は個体差があるため、シーズン中にいろいろ試して贔屓の農家さんを見つけたいですね。
こうした贔屓が持てるというのもとても豊かな時間を約束してくれているようなところもあり、日々の努力に有り難い気持ちにもなります。果物からも豊かな時間をいただけると考えるだけでも幸せな気持ちになれます。
Today is the first day of the rest of my life.