日本は豊かさを感じにくい?
前回の記事では、国連による世界幸福度報告書があり、世界143の国と地域の中で、トップは北欧諸国、ボトムは紛争地域、そして日本は41位(2024年)だったことを紹介させていただきました。
日本が同じレベルのGDPを持つドイツ(24位)と比べても低位であり、分析結果の声からは、「低成長時代における生活の豊かさが感じられない」ことが挙げられるとも言われています。
世界の幸福度ランクもさながら、国内のそれは一体どのような結果だったのか、今回の記事ではほんのわずかですがご紹介したいと思います。
日本の都道府県別の幸福度は?
ブランド総合研究所は国内の都道府県別に幸福度調査をされています。
今回の切り口は都道府県別。(別途、幸福度を構成する項目別もあるようです)
各都道府県に住む20代以上の男女に対して、幸福度、生活満足度、愛着度、定住意欲度という持続指標と、魅力度、自慢度、魅力項目というロイヤルティ指標、そして住民の悩みと、地域の課題に関する設問を設けた。
調査概要
調査名 幸福度調査 (第 6 回)
※前年までは「地域版 SDGs 調査」または「地域の持続性調査」の名称で実施。
・ 調査方法 インターネット調査
・ 調査票 47 都道府県ごとに調査票 (47 種類)を作成
・ 調査票には各都道府県の名称を記載して、個々に回答依頼と回収を行った
・ 設問数 計 10 問 (他に調査パネルに登録してある回答者属性 8 問)
・ 調査対象 登録している調査パネルから、居住している都道府県別に同数となるように抽出
都道府県ごとに、年代、性別がほぼ均等となるように回収した
・ 総回収数 計 26,043 人 (各都道府県から 550 人前後を回収)
・ 有効回答数 計 24,970 人 (各都道府県の回答者数は 518~543 人)
※回答時点で各都道府県に居住していない人は無効回答とし、集計から除外
また、回答時間が異常に短い回答、信頼性が低い回答も「無効回答」とした
・ 調査時期 2024 年 6 月 27 日 ~ 2024 年 7 月 8 日
結果はこちら。
沖縄が連続1位。そして、私が住む福井県は19位から5位に躍進です。
大分が幸福度もその持続度も高い!というのが気になりますね。
※持続度:幸福度、生活満足度、愛着度、定住意欲度の4つの指標の平均点
幸福度合いが低下?
一方で、幸せか幸せでないかを全回答者平均で見た場合、幸せが60%(昨年64.3%)を超えている反面、「あまり幸せではない」・「全く幸せではない」は17.1%(昨年14.2%)あり、昨年よりも幸福度が下がっていました。
これが冒頭にあった、「低成長時代における生活の豊かさが感じられない」という分析の声だったようです。確かに、円安とインフレによる、実際収入の低下と物価高が苦しいと感じさせる要因にはなっていると私も感じています。
その割に収入・財産は幸福度に貢献低い?
幸福を感じる度合いの強さを重回帰分析した結果がこちらです。
家族や家庭が圧倒的に影響。これは確かに幸せの代名詞ですね。
しかし、意外なことは、収入財産が幸福度に関連が低い点。40代の私からすれば、ほんまかいな、というのが本音。例えば、少し古いデータではありますが、結婚していても、経済的に安定していることが何よりも重要だというレポートもある。
今回の幸福度調査はあくまで20代以降の全体的なものなので、一概に比較するのは危険ですが、あくまで私の考察として、40-60代のリアルな生活という観点では、収入財産といった経済的な安定は必要だと感じているものの、その一歩先にある幸せ、という高次レベルを見た場合には、お金ではなく人とのつながり、というのが今回のアキレス腱なのではないだろうか、と感じています。
まとめ
日本全体の幸福度に対する印象の一部と都道府県別の幸福度ランキングをご紹介しました。
幸福度は国内レベルで昨年比で相対的に下がっていて、その原因は生活の豊かさが得られていないからでは?という分析結果でした。
幸福度という捉え方は、年代やその置かれている環境にも左右されることですが、全体をざっくり把握する面ではこうしたランキングはキャッチーで話題性もあり使い勝手がいいですね。
一方で、細かく見れば、様々な考察も生まれる内容かな、と思います。
ミドルライフの40代においては、幸福度が低い傾向にあるとも聞きます。そのあたり、また次回の記事などでご紹介できればと思います。
Today is the first day of the rest of my life.
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