御食国若狭の有名な品々
御食国若狭。
古代より大陸文化伝承の玄関口として大いに栄え、仏教文化伝来の地の若狭。
想像以上に、古墳や寺社仏閣が存在するエリアです!
飛鳥・奈良時代以来、朝廷に塩や海産物を献上していたため、御食国(みけつくに)と言われてきました。
美食の代表選手の一角をなすのがこちらの甘鯛。別名若狭ぐじ1!
その他、酢、昆布、カレイ、鯖、小鯛、など天皇・貴族の食卓を支えてきました。
40数年生きてきまして、かつて甘鯛を口にしたことがあったのか、思い起こすものの僅かの記憶しか出てこず。接待先の日本料理店で皮目に熱々の油をかけた松笠焼きぐらいかと。若狭に住んだからには一度は口にしたいと願っていた一品です。
甘鯛(若狭ぐじ)の簡単な特徴
・最高級魚
・体長は1年で17㎝、2年で22㎝、3年で25㎝、4年で30㎝に成長する。
・程よい甘みと旨みがあり、しっとりとした口当たりの上品かつ上質な白身
・真鯛とは全くの別物!塩を振って1日冷蔵庫において焼いてみればもう絶品♪
・若狭ぐじと名乗るのには2つポイントあり(注釈参照)
コメント
今回、田辺鮮魚店さんで捌いて塩を振っていただいた新鮮な小浜産の甘鯛を購入しました。もう、見た目からしてよだれが・・・女将さんに相談したところ、開けて塩振りたてなので1日寝かしたほうが馴染む、とのことでグッと堪えての翌日。
少し水分が出て、良い塩梅です。
同じ小浜産の甘鯛でも、若狭ぐじを名乗らなければ、こちらのようなお値段。
もはや名乗らずとも十分な実力を備えていることを痛感しました。
今回の調理法は、身が柔らかいため、フライパンにクックパーを敷き、上部にもアルミホイルを被せました。強火で5分ほど焼きましたら、焼きと蒸しが同時に達成され、素晴らしい焼き加減に。
香りは真鯛を彷彿とさせる面もありますがそれ以上。尾を少し持ち上げるだけでホロホロと身離れを起こします。丁寧にそのままお皿に移し、いざ実食。
ひと口、頬張るだけで淡雪のように儚く舌の上から消えていきます。じわっと適度な塩加減に、香ばしい皮面の薄い焦げが絶妙にこの白身を引き立てます。そして口全体に広がる優しい甘さ。これが甘鯛か!と感動。
一人でペロリと食べてしまいました・・・。ご飯がススムのはもちろん、辛口の日本酒にも合います。できれば、早瀬浦あたりと合わせるとベターかな、と。
これが税込1,000円とは恐るべし若狭町の田辺鮮魚店さん。
まとめ
甘鯛含め、御食国若狭の海の幸はもちろんスーパーなどで購入も良いのですが、地元で長く鮮魚を取り扱われてきたお店で、確かな品を適切な仕事のもとで購入するのもこちら若狭にくる楽しみになるのではないでしょうか。都会では手に入らない宝物がこういった地元密着のお店にはあるかもしれませんね!
個人的には、これから来るキャンプシーズンに向け、外でフライパン片手に早瀬浦を準備しながら晩ごはんにしたいです♪
Today is the first day of the rest of my life.
- 若狭地域で獲れ、厳しい条件をクリアしたもの。第1に、釣りや延縄漁で漁獲されたものであること。第2に、鮮度が良く姿形が美しいこと。これらによってブランド魚の若狭ぐじと名乗れるようです。 ↩︎
[…] 以前、甘鯛の記事でご紹介させていただいた若狭湾産はもとより、越前のそれも素晴らしくて、感動すら覚えます。 […]