先日、YouTubeで40代の労働パフォーマンスについて討論しているチャンネルがあり、じっと見つめていました。
そのチャンネルの話をする前に、私自身のキャリアを少し整理しておきます。
私の20〜40代前半の働くおもしろさ
私は現在40代後半の就職氷河期世代ですが、40歳を過ぎた頃、当時勤めていた会社で創業後にして初めて早期退職プログラムの募集があり、私は手を挙げたのでした。
そのとき40代前半、管理職。
20代の新卒の頃から、市場価値の高い営業・営業マネジメントができる人材になる、と決めて、20代は質より量で勝負して、他社や自社ライバルたちよりも多くの顧客と会い、営業スキルを磨いて、社内にも報告や問題提起を数おおく実施して、一目置かれる存在の一人となることができました。
成果も着実に出て、給与も鰻上りとなり、評価も上がっていきました。
しかし、30代後半で管理職に任命されて5年目となった40代前半の頃からふと疑問に思い始めたのです。
営業現場の第一線から離れて立場は管理職で実績管理とピープルマネジメント中心。経費精算の承認作業を皮切りに、10名前後の部下との月1の面談、月2会議の資料作り、管理職会議の準備、イレギュラー対応などでほぼ1ヶ月が終わっていきます。外資系で営業とあって、数字の詰めは相当に厳しく、中には私の上司からの指示で、部下を辞めさせる方向に持っていくよう指示されるなど、ピリピリした神経で毎日を過ごしていたのです。
こうした働き方、業界の特性なのか、私自身の時間の使い方に問題があるのか、神経をすり減らすばかりで自らの成長云々を求めている場合でもない、そんな特殊環境でもあったように思います。
30代までは顧客の問題解決をお手伝いし、対価として売り上げをいただき、給与に反映できたその楽しさは計り知れないものでしたが、40代に入ってからの管理職としてのやりがいは何に目を向けていいのか、分かりにくくなっていました。
40代に入ってからの悩み
バリバリ働いてトップを狙い続けたものの、40代に入ってから厄年を実感するぐらい、体力的にも精神的にもガクンと落ちた実感がありました。体力では自負があったものの、自信あるものが衰えてくると不安になります。
そして、記憶力も徐々に落ちてきているのも分かります。そして、外部環境ではデジタルの活用方法が仕事の成否を大きく左右する場合もあり、先陣切って活用できていた過去がそうではなくなる現実。
あらゆる事象で衰えを実感しました。
パフォーマンスも徐々に落ちていく実感もどこかであったように思います。
しかし、一方では、得られるのは誰にも得られない経験値。スキルもなんだかんだと向上し、人間性もまた、さまざまな学びから磨きがかかっていく実感もありました。
失うものもあれば、得られるものもあり、充実感さえ感じていました。
あと20年近くこの管理職を?
しかし、頭をよぎるのは、こうした管理職を課長にせよ、部長にせよ、事業部長にせよ、あと20年行うことに対して、何かつまらなさも感じたのでした。
つまらないと思うということは、自分が心から楽しめていない、あるいは、未来を楽観視できない何かがあるということ。
会社が拡大し続けない限り、昇進の椅子は限られています。昇進のための鍔迫り合いや小競り合い、アピール合戦も増えていくでしょう。アピールは営業では必要なものですが、本質的には好みではありません。
そして、この管理職ポジションを守るスタイルにいつかは変わっていくのかもしれません。
そうした未来を見据えた時に、楽しく働く、問題解決を図って顧客のフラストレーションを解消するなどが思うようにできない可能性を考え、それは自分の生き方とそぐわないと判断し、早期退職を選んだのでした。
労働パフォーマンス
上記の私のようなケースもきっとあるのでしょう。まるで自分のことを聞いているような錯覚に陥ったのが冒頭ご紹介した労働パフォーマンスに関する40代の実情についてのチャンネル。会社員の実情をよく理解されたゲストが軽快に話を進めておられました。
40代は給与も上がり高位をキープする一方で、個人の労働パフォーマンスが常に右肩上がりばかりでもないのも実際なのかもしれません。私は会社員をやめているので、40代後半会社員の立場は想像でしかない面があるのですが、パフォーマンスが上がらないと実感する方にとっては、この先20年ほどの社内での立ち位置や振る舞いについて、何かしら思うところがあるのではないかと推察します。
仮に、上記の通りだとすれば、40代の働き手のストレスは相当なものだと思います。
これでパフォーマンス高く業務遂行できるのか、果たして疑問です。
まとめ
40代の労働パフォーマンスについてあれこれ思うことを書き綴りました。
40代は外部も内部もさまざまな圧力と同居しながら会社員をしている方が多いと私は感じています。
自分のことを考えたいけど、日常が忙し過ぎて気持ちも体力も余裕なく、日々なんとなく時間が過ぎていく、といった感じでしょうか。
余命を考えると、楽しく豊かな時間の過ごし方を通じて人生を全うするために、仕事を太い柱にした生き方もあるでしょうし、仕事もプライベートも新しいチャレンジもバランスよくというパターンもあります。
こうした課題と向き合うことはなるべく早めからの方が良いかもしれません。
豊かな人生を一人ひとりが実践できる日本社会でありたいですね。
Today is the first day of the rest of my life.