知り合いと会った時、マネーのことで相談がある、とのこと。
「奥さんの強い希望で片田舎に家を建てることになった。投資を並行してインカムゲインで住宅ローンを支払えるか?」
といった話。豊かな人生を過ごす意味でも、住まいは重要なため、私見を踏まえてご紹介します。
家を買うか賃貸に住むか議論
ここ最近、家を買うか、それとも賃貸に住むか、という議論がネット上でよく叫ばれています。
個人的には、幸せになりたいのは物質経済的にか、それとも心の平穏かのどちらかに重きを置きたいかによると思います。
つまり、経済的に潤う生活に軸足があるならば物質経済的側面の賃貸。腰を据えて環境が大きく変わらないことで積み上げながら生活を成り立たせていきたいなら心の平穏重視の自宅購入、になろうかと。
自宅所有も賃貸も一長一短があると思います。詳しい検討は専門家にお任せするとして、これまでの私が経験してきたものの見方でまとめてみたいと思います。
賃貸の良し悪し
⭐︎良い点
・引越しがいつでもどんな時でも可能
家族構成や仕事、居住空間の劣化や悪化に伴って別の物件に移ることができる
・固定資産税・都市計画税・不動産取得税が不要
・維持管理費が不要
年間の固定費削減になる
・日本では賃借人の権利が強いので不意の退去も優位に働く
・資産にはならないが負債にもならない(資産になる不動産はごく一部)
・企業などの家賃補助対象となる
★悪い点
・引越しの度に業者による仲介手数料がかかる
粗悪な賃貸業者が意外と多く、入退去の際に要らぬ費用がかさむ
・必ずしも好みにマッチする物件が見つかると限らない
・自宅のカスタマイズが困難(原状回復が必要)
賃貸は、かかる費用ももちろんありますが、持たない・身軽でいられるのが大きいです。
所有の良し悪し
⭐︎良い点
・所有するという満足感を満たす
・自分のもので落ち着いて暮らせるという安心感
引越し疲れを起こさず住環境への定着と愛着を生む
・自分の好きなように家をカスタマイズできる
・立地さえ良ければ、資産価値が維持または向上が見込める
・子孫に引き継ぐこともできる
★悪い点
・優れた立地でなければ、資産価値は下がる
・建物は減価償却により22年で価値は実質ゼロ評価
・所有を続ける限り租税公課の支払いから免れない
・維持管理費用がかかる
・大規模修繕などリフォームが十数年おきに発生する
・大半が利用する住宅ローンも20−35年以上払い続けるプレッシャー(仕事や生き方の選択幅に制限)
・隣人や集落など住んでみないとわからない不安要素があっても自分から離れられない
・一生に一回の自己所有の家と考えてオプションをつけたりしてお金をかける傾向になりがち
マンションでも一戸建てでも所有することは、不動産の文字の通り、動かない・動けないをどう捉えるか次第です。
まとめ
物件を所有することと、賃貸で暮らすこと、それぞれのメリット・デメリットを私見で整理してみました。
どちらも良し悪しがありますが、大切なのは、暮らす本人やご家族が求める生き方の軸、つまり、価値観によるところが大きいと考えています。
衣食住は生活の基盤となり、重要な要素だと思いますが、それぞれの良し悪しを理解しつつ、未来に向けてどういう生活・どういった生き方をしたいのかを考え、方向性を出しておくことがまず大切なことになります。
次回は、上記の良し悪しも踏まえて、知人の相談内容に踏み込んでみたいと思います。
Today is the first day of the rest of my life.