神道の神宮と仏教の寺の文字を両方持つ神宮寺
珍しいお寺の名前です。
奈良時代以降の神仏習合に伴って、神社に付属する寺院を神宮寺というそうです。
上賀茂神社、根来寺、清荒神、門戸厄神など神宮寺としての起源をもつものが関西各地でもあるようですが、ここ若狭でもあるのですね。
714年開創と歴史ある建物です。
お水送りの神宮寺・鵜の瀬。
お水取りの東大寺二月堂。
小浜と奈良が水を通じてつながっているのは、仏教が伝来した頃からの関係性があるからとのこと。
この神宮寺の本堂の左手にある「閼伽井戸(あかいど)」で汲まれた水を、巨大松明を掲げた白装束の山伏たちによって鵜の瀬からお香水として流すのです。
そして、奈良の東大寺二月堂では、若狭井から水を汲み取るお水取りが行われ、こちらも巨大松明を持って二月堂を走り、火の粉が散る儀式があります。
お水送りについてはこちらを参照ください。
清流 鵜の瀬 を参照
さらに、さすがは神宮寺。本堂にかかっているのが注連縄(しめなわ)!
神仏習合がありありと出ています。
既存の神道と、大陸伝来の仏教をどちらも受け入れるスタンスで衝突を避ける「日本の和を以て尊しとなす」の精神が出ているような気がします。日本の器の広さに個人的に感心します。
若狭の歴史は奈良や京都との深いつながりを大陸文化の伝達経路の一役を担う形で作りあげられてきていて、長い歴史に関わる地域としてロマンがありますね。
ランチ&カフェにすぐ近くの古民家カフェへ
若狭神宮寺に行き、ちょっとランチをしたい時は、神宮寺と鵜の瀬のわずか1kmの間にある古民家を生かしたカフェwatotoさんがおすすめ。
ランチは1種類で、見た目にも鮮やかで季節の野菜を美味しくいただけるワンプレートランチが秀逸。発酵の力も加えながら、手間をたくさんかけていらっしゃるであろう食事をゆったりと広い和室でいただくことができます。
ここに汁物とデザート、飲み物がついて¥2,000。価値ありと感じられました。
庭にワンコが二匹。近寄ってみると、お尻をかいてくれ、と言わんばかりに頭ではなく尻尾をこちらに向けてスタンバイします。ちょっとマッサージすればもう至福の目をしているように見えますw
ドライブがてら若狭へ
若狭は、関西から車で約2時間半。
途中に立ち寄る場所も様々あって良いドライブの目的地になると思います。
歴史を感じ、栄養を体にたくさん取り入れ、ゆったりとした若狭時間にすることができる若狭神宮寺とその界隈。ちょっとしたお休みの行き先の一つに加えてみられては?
Today is the first day of the rest of my life.